喘息やアレルギーに負けない家にする工夫 (後半)

大阪でアトピー・アレルギー・喘息に負けない家づくりをしている夢工房のスタッフです。
前半では屋外から室内へ侵入するアレルゲン物質を防ぐことを中心にお話してきました。

後半は
室内でハウスダストやダニ、カビ、薬剤(揮発性物質)を増やさないことを中心に話していきたいと思います。
3つのことに分けられます。

1.ハウスダストがたまりにくくする
2.ダニ・カビを抑制する
3.薬剤(揮発性物質)

ハウスダストがたまらない家

ハウスダストは一般的な室内で発生し、家の内部に存在する微細な粒子や微粉塵のことを指します。
ダニなどの虫とその糞や死骸、フケなどホコリととも空気中にまっている以外にも掃除のしにくい場所にたまっています。
そのため、ハウスダストのたまりやすい場所を減らすことがハウスダストを減らすことにもつながると考えています。

https://www.cit.nihon-u.ac.jp/kouendata/No.38/6_MA/6-015.pdf

ダニ・カビを抑制する

上記でもでてきたダニ
実はハウスダストを減らすだけではダニ対策は十分とは言えません。
というのもダニは人間のフケなどを食べるのですが、カビを食べるチャタテムシなどの虫も食べることで増えてしまいます。

つまり、カビを抑えること。
それも洗面所や押し入れなど家の中で発生するカビを抑えることでダニも減らすことができると言われています。

ダニの一生

ダニは成虫後数か月で死にます。そして、ハウスダストとして空気中を舞い上がります。秋はダニが一斉に死ぬ季節のため、秋に大掃除をしてもいいかもしれないですね。

https://www.sunstar-shop.jp/column/article/20170906.html

VOC(揮発性物質)

VOCと呼ばれる揮発性物質も喘息などの原因になります。
塗料、接着剤、染料、香料、家庭用品など化学物質なしで今の暮らしはなかなか難しいものです。
それでも室内換気を十分にとるなどの対策が必要になってきます。

あまり知られていませんが、植物はVOCを吸収し、浄化することができます。
土を使わない植物はおススメです。
(土ホコリは喘息の原因になりますので、土があるものは避けたほうがいいかも、、)
また何よりもVOCの総量を減らすことが大切になってきます。

自然素材で家をつくること

住宅建材には多くの化学的な薬品が使用されています。
建築材、塗料、断熱材、防水材、接着剤、染色剤、および木材処理など、さまざまな用途で使用されています。
室内環境を守るために、改正建築基準法の施行により使用できるホルムアルデヒド放散量を制限されていますが、それでも0ではなく、人によっては体調に出てしまう人がいます。

また建築基準法の規制対象物質 ホルムアルデヒドとクロルピリホスしか対象になっていないため、アセトアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン 、スチレンなどは建築基準法規制対象外になっています。

健康被害はホルムアルデヒドだけじゃないことを知っておいてください。

ホルムアルデヒド放散等級

・F☆☆☆☆
1時間につき、1平方メートルあたり5μg(0.005mg)以下の放散量に付けられる等級です。
『低放散量』と呼ばれる塗料はこの等級に当てはまり、制限なく内装に使うことができます。

・F☆☆☆
1時間につき、1平方メートルあたり20μg(0.020mg)以下の放散量に付けられる等級です。
第三種ホルムアルデヒド発散建築材料とも言われ、換気回数にもよりますが床面積の約2.0~6.6倍の面積しか用いることができません。
F☆☆に比べるとゆるい基準ですが、際限なく使えるわけではありません。

・F☆☆
1時間につき、1平方メートルあたり120μg(0.12mg)の放散量に付けられる等級です。
第二種ホルムアルデヒド発散建築材料とも言われ、制限もF☆☆☆よりも厳しくなっています。
具体的には床面積の約0.3~1.1倍魔でしか使えないため、

・F☆、無表示
120μg(0.12mg)を超える放散量。あるいはホルムアルデヒド放散等級の表示記号がない商品は、内装仕上げへの使用が禁止されています。
第一種ホルムアルデヒド発散建築材料とも言われています。

自然素材を使用する

化学薬品についてはアレルギー、喘息などに不安がある方にとっても十分な法整備や対応ができていません。
あくまで健康な人がシックハウス症候群にならないようにと設定されている数値に見えます。
不安がある方はできるだけ化学薬品とくに揮発性化合物の少ない建材を使用するようにしましょう。

新建材と呼ばれる工業製品と無垢材など自然素材では金額差も縮まっているように思います。
とくに海外でつくるものは輸送コスト、円安の関係で逆転しているものも多いです。

家では、床、壁など面積の大きいものは揮発性物質を含まない自然素材を使用するようにしましょう。

お電話でのご予約・お問い合わせ
06-6625-5621