木の劣化と木の文化について

大阪市阿倍野区で健康で快適な家づくりをお手伝いしている夢工房スタッフです。

皆さんは「木の家」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?

自然素材のぬくもりや、心地よい香り、そして長く住み続けられる安心感。
しかし、正しい使い方をしなければ、木の良さを活かしきれないこともあります。

実際に、有名な建築家が木をふんだんに使った建築を手がけたものの、わずか十数年で屋根の一部が朽ち果て、青カビが生えてしまったという事例があります。
一方で、千年以上の歴史を持つ住吉大社などの伝統建築は、今なお美しい姿を保っています。

この違いは何なのでしょうか?

木は決して「弱い」わけではない。

この違いは何なのでしょうか?
木の使い方が寿命を左右する

木は決して「弱い」わけではありません。
大切なのは「木を生かす」使い方です。

昔の大工たちはよく、「この使い方では木をダメにしてしまう」と口にしていました。木材には適切な使い方があり、それを守ることで、木は何百年も強度を保ち続けます。

例えば、ヒノキは伐採後もゆっくりと硬くなり、1000年経ってようやく伐採時の強度まで落ちると言われています。
昔の大工たちは、木の寿命を「生きている」と表現していたのです。

では、どのようにすれば木を長持ちさせられるのでしょうか?

木は時間とともに変化する

屋外で使用する木材は、どんな樹種でもシルバーグレーに変色します。
これは、紫外線によって分解されたリグニンなどの成分が、雨によって流れ落ちるためです。

「グレーになったら木が傷んでいるのでは?」と思われがちですが、実は表面だけの変化であり、しっかりとした設計で水の侵入を防げば、木の強度は長く保たれます。

正しい木の使い方を広めたい

今回の有名建築家の事例は、残念ながら木の正しい使い方がされていなかった典型例といえます。
建築を請け負ったゼネコンや施主も、木の特性への理解が不足していたのかもしれません。

私たちが木材として使用するまでには、最低でも60年以上の歳月が必要です。
その貴重な木を活かすためには、同じくらいの年月を見据えて適切に使うことが大切です。

忘れかけられている木の文化を大阪のような土地にも取り戻し、正しい木の使い方を広めることが、私たちの使命です。

自然素材の家に興味がある方、木を生かした家づくりをしたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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